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第8回せとうちART研究会で講演しました

令和4年9月3日(土)岡山で行われた第8回せとうちART研究会で講演しました。臨時休診としたのはそのためです。

演題名は「不育症管理に関する提言2021を巡って」で、不育症管理に関する提言2021(http://fuiku.jp/common/teigen001.pdf)についての解説講演でした。

「不育症管理に関する提言2021」は初版令和3年3月31日で6月7日に改訂版が公表されていますが、1年以上が経過し新たなエビデンスが加わりマイナー改訂が必要になってきました。

改訂を要する部分は以下のようです。

1.不育症の定義・概念に関する事項

現在の学会の定義「流死産を繰り返し生児が得られない状態」→「生児の有無は問わない」「連続性は問わない」への変更を日本産科婦人科学会に要望提出中

2.推奨検査の抗リン脂質抗体が保険適用になっていること

3.絨毛染色体検査が保険適用になったこと

4.中隔子宮の手術に関する事項

5.カップルの染色体構造異常に対するPGT-SR、原因不明不育症を対象としたPGT-Aに関する日本産科婦人科学会特別臨床研究結果を踏まえた記載

6.β2GPIネオセルフ抗体を研究的検査→選択的検査への変更

7.難治性不育症に対するガンマグロブリン療法

不育症管理に関する提言2021は厚労省科学研究費により作成されましたが、改訂版作成には予算が付いていません。厚労省に要望はしましたが、岸田政権下では不妊症・不育症に予算を付けることは難しそうです。

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